アニメやゲームの話

作品紹介 リトルバスターズ!

2018年11月10日

この記事は2018/11/10に書いたものです。

両親を喪ったあの頃。一番辛かったあの日々。

彼らは突然現れ、僕を外へと連れ出した。

手を引かれ必死について行く中で僕は聞く。

「ねぇ?君達は?」

「俺たちか?悪を裁く正義の味方。人呼んで・・・」

「リトルバスターズさ」

©VisualArt's/Key

概要

リトルバスターズ!とはゲームブランド・Keyより2007年に発売されたPCゲーム。

略称はリトバス。

翌年2008年には18禁版である「リトルバスターズ!エクスタシー」が発売された。

一応18禁ゲームブランドであるKeyにしては珍しく全年齢版→18禁版という流れとなった。

全年齢版の声優から18禁版を出すことがバレバレだったとか言ってはいけない。

18禁版と言ってもいわゆる「実用性」は皆無に等しい。むしろその手のシーンで流れるBGMのせいで股間よりも腹筋にくる。

 その後、エクスタシーをベースとしてコンシューマー機へ移植される。

物語のテーマは「友情」であり、この手のアドベンチャーゲームにしては珍しく男性キャラが多く登場する。というかむしろ男の友情が本編と言っても過言ではなく泣きゲーブランドとして知られるKeyの力もあって「男の友情に涙するギャルゲー(エロゲー)」に仕上がっている。

2012年にアニメ化。2クール放送され、2013年には第2期が1クールで放送されて完結。エクスタシー追加分はBD特典で製作されている。

執筆者的には限られた尺でとても良く纏めている良いアニメ化だと思っているが省略された部分も多いので、これから作品に触れる人には是非とも原作をプレイした上でアニメを見ていただき原作とは違うアニメならではの魅せ方を楽しんでほしい。

ちなみに執筆者はBD全巻買い揃えはモチロン、このアニメの視聴&録画のためにBDレコーダーを購入したぞ。

あらすじ

主人公「直枝理樹」は幼馴染である「棗恭介」「棗鈴」「井ノ原真人」「宮沢謙吾」と共に全寮制の学校に通っていた。

彼らは幼い頃に町のいろんな物を悪者に見立てては成敗する「リトルバスターズ」というチームを結成しており、理樹はその活動を何よりも楽しみ「ずっとこの時間が続けばいい」と思うようになっていた。

しかし、年長者である恭介の卒業が間近に迫り彼が就職すれば今まで通りに遊ぶことはできない。

理樹は「昔みたいにみんなで最後に何かをしよう」と提案する。

その提案を聞いた恭介は近くに転がっていたボールを拾い上げ宣言する。

「野球チームを作る。チーム名は・・・」

「リトルバスターズだ!」

皆が学生でいる最後の夏。リトルバスターズ最後の活動が始まる。

主な登場人物

CVは全年齢版/18禁版/アニメ版

リトルバスターズ初期メンバー

昔から行動を共にしている幼馴染達。
かつては町のあらゆるものを悪者に見立てては成敗するというなんとも微笑ましい活動をしていた。
現在でも友情は続いており全員同じ学校に進学している。

直枝 理樹
「異様に賑やかな青春を送る普通の少年」
CV:たみやすともえ / 民安ともえ / 堀江由衣 
主人公。幼い頃に両親を亡くし塞ぎ込んでいたところを恭介たちリトルバスターズの面々に救われた。
それ以来リトルバスターズのメンバーと活動を誰よりも大事に思っている。
濃いメンバーが揃っているリトルバスターズのにおいて貴重な常識人にしてツッコミ役。だが、彼自身はノリがいいためルートによってはボケ倒すこともできる。
ナルコレプシーと呼ばれる睡眠病を患っており日常生活の中で突然眠ってしまうことがある。

棗 恭介
「日常をミッションに変えるリーダー」
 CV:緑川光 / 氷河流 / 緑川光
リトルバスターズのリーダー。理樹達から一つ年上の年長者であり皆のまとめ役。理樹が最も尊敬する人物。
遊びを思いつく天才であり「ミッション」と称しては様々な遊びを提案する。
卒業を間近に控え進学よりも就職を希望しており就職活動に勤しんでいる。就職活動の移動手段は徒歩。他県に行くとしても徒歩。
真人と謙吾のケンカを唯一止められる存在であり彼が不在の時には二人ともケンカを自粛するほどの影響力を持つ。
中の人はAIR、CLANNADに続きKey作品への出演でありKey常連声優と言える。

棗 鈴
「なかなか人に懐かない気高き仔猫」
CV:たみやすともえ / 民安ともえ / たみやすともえ
恭介の妹。人見知りが激しくぶっきらぼうな物言いを友達が少なくまともに話せるのはリトルバスターズのメンバーだけ。普段は理樹に隠れる様に行動している。
学校の猫達に懐かれており本人も大の猫好きなのだがなぜかその事を否定する。
中の人は理樹、鈴、佐々美の三役を担当。ゲームなら問題は無いのだがアニメでは主人公とメインヒロインの兼任になるため負担が大きすぎる事から鈴のみを演じることになった。

井ノ原 真人
「憎めない筋肉馬鹿一直線」
CV:神奈延年 / 水無月了 / 神奈延年
全ての行動が筋肉に直結する愛すべき筋肉バカ。それだけに自分の筋肉には絶対の自信を持っており常日頃筋トレを欠かすことはない。
理樹のルームメイトであり、彼にとって一番の親友といっても過言ではない。その為か理樹に誘いを断られると本気でヘコむ。
謙吾とは自他共に認めるライバルであり事あるごとに争っているが仲が悪いわけではなく喧嘩するほど仲がいいの方。

宮沢 謙吾
「最強の男児にして真人のライバル」
CV:織田優成 / 長月優 / 織田優成
剣道部所属。実家が剣道の道場を開いている関係で自らも幼い頃から剣道の稽古をしてきた。恭介の提案した野球チームよりも剣道部の活動を優先する為に野球には参加しないがそれ以外のリトルバスターズの活動には参加してくれる。
劇中では常に剣道着を着ている。その理由は制服を着るとその手の人と勘違いされてしまうから。との事で彼の制服姿は劇中でもレアものである。

リトルバスターズ追加メンバー

野球チームを作るにあたって既存のメンバーでは頭数が足りない為理樹のスカウトによって加入するメンバー達。
早い話が攻略可能ヒロイン達である。全員女性なのは優秀なメンバーを集めたらたまたまこうなった。とかそんなことは無い。

神北 小毬
「ほんわりきゅーとなメルヘン少女」
CV:やなせなつみ / まきいづみ / やなせなつみ
理樹のクラスメイト。ぼんやりマイペース少女。普段は立ち入り禁止になっている学校の屋上に無断で侵入してはお菓子を食べている。
そのほんわかした性格から他人とすぐに打ち解けることができる為、鈴にとって初めてとなる同性の友達にして親友となる。
野球チームに加入してくれるも運動は苦手。なのだが意外にも運動神経は良く恭介がコーチングした際にはコーチングした本人がビビる程に動けていた。
私服のセンスがヤバイ。

三枝 葉留佳
「お気楽 極楽 騒がし乙女」
CV:すずきけいこ / 涼森ちさと / すずきけいこ
理樹達とは別のクラスだが休み時間になると遊びに来る。「〜ですネ」「〜ですヨ」が特徴的な独特の喋り方をする。
学校で騒ぎを起こしまくるトラブルメーカーでありリトルバスターズの起こすトラブルの半数は彼女が起こしているらしい。その為、風紀委員からは目の敵にされている。
その一方で整備委員所属であり備品の手入れをこまめに行うという意外な一面を持つ。
私服のセンスがヤバイ。

来ヶ谷 唯湖
「ちょっぴりお茶目な姉御肌」
CV:田中涼子 / 一色ヒカル / 田中涼子
理樹のクラスメイト。文武両道の才女。どれくらい才女かと言うと数学の教師に単位はやるから授業に出ないでくれと言われるぐらい才女。
自身の醸し出す雰囲気と巧みな話術で場の空気を掌握することに長けており大体小毬がイジられる。が、同時に天然で純粋な彼女にペースを乱されてしまう事も多い。
今作のおっぱい担当。葉留佳からは姉御と慕われている。

能美 クドリャフカ
「えきぞちっく(自称)なマスコット」
CV:若林直美 / 鈴田美夜子 / 若林直美
理樹のクラスメイト。ロシア人の血を引くクォーターで如何にも外国人な見た目と名前に反してその思考は実に日本人的であり英語は全く話せない。ロシア語はなんとか話せる。寒がりで常に帽子とマントを着用している。
周りのクラスメイトに比べると幼い印象を受けるがこれは1年飛び級をしているため。発育的には3年ぐらい飛び級してそうだがな。
「わふー」という独特の口癖を持つ。
リトバスヒロインの中でも高い人気を誇り2010年には彼女を中心としたスピンオフ「クドわふたー」が発売された。また、同年にAmazonで行われた「ベストオブ美少女キャラ2010」で見事グランプリを獲得している。余談だがこの年の第2位は男である。何を言っているか分からねぇと思うが男である。

西園 美魚
「日傘を差した物静かな天然素材」
CV:河原木志穂 / 柚木かなめ / 巽悠衣子(第1期)、河原木志穂(第2期)
読書家で休み時間はいつも本を読んでいる寡黙な少女。日光が苦手らしく普段は木陰にいるか日傘を使用している。その為、リトルバスターズにはマネージャーとして加入する事になる(恭介は9人目の選手と勘違いして高らかに新生リトルバスターズ結成を宣言してしまった)。
恭介と理樹を見て「これはいけます」と意味深に呟いてしまう「そういう人」。
ちなみに基本は恭介×理樹だが、理樹×恭介もアリらしい。
アニメでは当初河原木氏が演じる予定だったが産休に入った為第1期では巽氏が代役を務めた。第2期では河原木氏が復帰している。

サブヒロイン

無印ではサブキャラだったがエクスタシーにて攻略可能ヒロインに昇格した。

笹瀬川 佐々美
「唯我独尊の女王猫」
CV:たみやすともえ / 民安ともえ / 徳井青空
ソフトボール部のエースで4番。お嬢様の様な口調が特徴。謙吾に好意を抱いている。
鈴の事を一方的にライバル視しており何かと勝負を挑んでいる。名前に「さ」がやけに多くフルネームで名前を呼ぶと噛んでしまいそうである。実際、鈴には噛まれまくりで色々省略されて「サセ子」と呼ばれたりしてしまい訂正するのがお約束となっている。
猫グッズを愛用しているが本人曰く猫は嫌いらしい。

二木 佳奈多
「素っ気無し 愛想無し 配慮無しの風紀委員」
CV:すずきけいこ / 涼森ちさと / すずきけいこ
学園の風紀委員長であり風紀や規則を乱す者を嫌う。そのため騒ぎを起こすリトルバスターズを快く思っておらず、特に常習犯である葉留佳を目の敵にしている。
堅物で融通の利かない性格と思われているが不器用ながらも優しさを見せることもあり、特にクドに対してはルームメイトになってあげるなど優しいところがありクドも彼女のことを慕っている。
そういう縁があるからか既存キャラがほとんど登場しないクドわふたーにおいて主人公である理樹、ヒロインであるクド以外で唯一本編からの続投キャラとなった(正確にはもう一人いるけどね)。

朱鷺戸 沙耶
「ボケまくりな完全無敵少女」
CV:櫻井浩美 / 風音 / 櫻井浩美
エクスタシー追加ヒロイン。
学生という顔は表向きのものでその正体は学園の秘密を探るべく潜入しているスパイ。とある事から理樹に正体を知られてしまい彼を消そうとするが主人公補正に守られた悪運の強い彼を始末することができず最終的にパートナーとして引き込む。
スパイとしての能力は高いのだが時折大ボケをかましては自虐的な高笑いで誤魔化すのがお約束。
とあるルートではドMの快感に目覚めるなどいろんな意味で危険人物。

ラジオ 「ナツメブラザーズ!」

エクスタシー発売に合わせて宣伝のためにWeb上で放送されていたラジオ。
通常半年も続けば上々な宣伝ラジオにおいて3年半という非常に長い間放送された長寿番組となった。
ちなみにこの3年半の間にKeyの次回作「Rewrite」が発売しておりそちらの宣伝ラジオも始まったが、それでも放送が続き一つのブランドの新旧作品の宣伝ラジオが同時期に放送されるというなかなか類を見ない状態になった。

3クールを終えたあたりでパーソナリティーを追加し「ナツメブラザーズ!(21)」としてリニューアルしている。(21)はトゥエンティーワンと英語読みをする。

ラジオ放送はすでに終了しているがラジオCDとして発売されているので興味があれば是非とも聞いていただきたい。

パーソナリティー

棗恭介役 緑川光
ナツメブラザーズ兄の方。
老若男女を虜にするエロティックボイスの持ち主。
収録中にブースから退室したり、ラジオが2本撮りである事を平然とバラしたり、ゲーム本編のシナリオライターをゲストに招いているのにもてなしそっちのけで親友の神奈氏の事を考えていたりと、そのフリーダムっぷりで周りを振り回す。共演者曰く「周りを遠心力で壁に張り付くぐらい振り回して楽しんでいる」。
しかし、締めるところはキッチリ締める辺りは間違いなく恭介。歯科助手好き。
オススメのホラー映画は「死霊の盆踊り」らしい。

棗鈴役 民安ともえ
ナツメブラザーズ妹の方。緑川光最大の被害者。
おっぱいに対する非常に深い知識を持っておりその知識を遺憾なく発揮する「おっぱいの伝道者」。その知識を存分に発揮するために時々番組名が「ナツメブラジャーズ!」に変わり「民安ともえのおっぱいGO!GO!」というコーナーが展開される。
登場人物紹介でも述べた通りゲーム本編では理樹、鈴、佐々美の三役を兼任しており第33回では「33=ささ」に因んで「佐々美役の民安ともえ」としてゲスト出演。それを「鈴役の民安ともえ」が迎えて「鈴と佐々美の二人」でラジオをするという拷問無茶振り企画をやらされたことがある。

能美クドリャフカ役 鈴田美夜子
(21)担当。
元々はナツメブラザーズ!時代にゲストとして登場。ノンストップな大暴走を見せた。これがウケたのかリニューアルの際にパーソナリティーとなる。
パーソナリティーになった後も放送禁止用語を口走ってピー音を入れられたり、収録中に酒を飲みすぎでガチ泥酔になり緑川氏にガチ説教されたり、挙げ句の果てには緑川氏の前で「ガンダムW(ウィング)」を「ガンダムダブル」と読んでしまったりと暴走は留まる事を知らなかった。
結果、視聴者から「最近クドが可愛いと思えないんです!」という苦情(?)が多数届く事になってしまった。
顔出しNG声優なので公開収録の際には着ぐるみを着て登場。着ぐるみ声優という新しいジャンルを切り開いた。

主なゲスト達

出演声優や製作スタッフがゲストとして招かれる事がある。
いつもカオスなラジオだがゲストがいるとカオスが5割増しぐらいになる。

神北小毬役 やなせなつみ
初ゲストにして最多登場ゲスト。出演予定が無かったのにたまたま同じスタジオにいた所をパーソナリティーに確保されてそのまま出演したこともある。

三枝葉留佳役 すずきけいこ
民安氏と同じくゲーム中では複数のキャラを演じているが佐々美役として出てきた事もある民安氏とは違い、葉留佳役としてのみゲスト出演した。
民安氏にカラオケのレパートリーをバラされた時は割とマジトーンになっていた。

来ヶ谷唯湖役 田中涼子
緑川氏やリスナーの無茶振りに耐えられず「わしゃアドリブに弱いんじゃあ!!」と悲痛な叫びをあげた。鍋奉行らしい。

西園美魚役 柚木かなめ
初めは大人しくしていたが2回目で緑川氏に対し一歩も引かない攻めを見せ彼をタジタジにし、「緑川キラー」の異名を得た。
自己紹介の時に「かわ」と言いかけて、慌てて言い直した事がある。ナンデカナーワカラナイナー。

宮沢謙吾役 織田優成
緑川氏と劇中の名場面を再現。劇中で謙吾は巫女さん好き疑惑が発生したが中の人は巫女さん大好きと公言していた。
ラジオCDの宣伝を担当した際、その音声を本人がいないところでイジられた。

井ノ原真人役 神奈延年
緑川氏の自他共に認める親友。彼が来ると緑川氏のテンションが上がる。そしてラジオは筋肉に包まれる。

朱鷺戸沙耶役 風音
本放送では登場しないラジオCD特典限定ゲスト。
毎回なにかのコスプレをするのがお決まりとなっている。

シナリオライター 都乃河勇人
当時Keyに所属していたシナリオライターでリトバスに参加した後、次作「Rewrite」にも参加した。
そのため、リトバスのラジオにRewriteの宣伝をしに来たことがある。

イラストレーター 樋上いたる
当時Keyに所属していたイラストレーター。Keyの看板絵師。
大人しくしていると思ったらとあるコーナーで「菊尻」という限りなくアウトな単語を出してしっかり爪痕を残していった。

最後に

もし、この作品に興味を持ったら一切事前情報を調べずに原作をプレイしてほしい。有名作品ゆえに少し調べるとすぐにネタバレが出てきてしまい(Wikipediaですら自重のないネタバレが書き込まれている)このゲームの魅力を体感することが出来なくなってしまうので、一切の事前情報を仕入れないプレイをお勧めする。

現在はsteamで発売している他、多数のコンシューマー機に移植されているので遊ぶのに苦労はないだろう。









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