ウルトラマンの話

XIG

2018年11月20日

この記事は2018/11/20に書いたものです。

現在Youtube円谷プロ公式チャンネルでウルトラマンガイアが週替わり配信されております。

なので、今回は防衛チームであるXIGをご紹介です。

©円谷プロダクション 「ウルトラマンガイア」より

概要

根源的破滅招来体の襲来が予測され地球を防衛するために「根源的破滅地球防衛機構G.U.A.R.D.」が組織され、その中でも選り抜きのエキスパートを集めたのがXIG。正式名称「eXpanded Interceptive Guardians」。

ウルトラシリーズの防衛チームとしては珍しく根源的破滅招来体が出現するまで存在を秘匿されていた防衛チームである。そのために初期の頃は正体を暴こうと奮起していたマスコミがいたりする。まぁ、後の作品には怪獣やウルトラマン諸共存在を隠蔽されていたチームが出てくるわけだが。

最大の特徴は「分業制」を採用している事。防衛チームと言えば少数精鋭のスタッフが状況に応じて様々な役割を担うのが基本だったが、XIGでは空戦チーム、陸戦チーム、海戦チーム、オペレーターチームと役割が分けられている。

そのため、名前が出てくるレギュラー隊員だけで25人と歴代屈指の大所帯である。

また、彼らは敵と戦うための組織であるため避難誘導などはGUARDの名も無き一般隊員たちが担うなど正に怪獣退治の専門家として自分の職務に専念できる環境が整えられている。

彼らが拠点としているのは空中要塞エリアルベース。

常に赤道上空に浮遊しておりここから各地へと出撃している。地上を行き来する定期便が出ており休暇を得た職員たちはこれを利用して地上とエリアルベースを行き来している。

XIGの存在が明かされた後は子供XIGと称して子供達を招いたりと従来の防衛チームの様に子供達との交流も描かれた。

GUARDの各拠点、及びエリアルベースの所在は民間には秘匿されている。そのためGUARDに脅迫状を送りつけようとしたアホ共は出鼻を挫かれる事になった。

主な隊員たち

オペレーションクルー

エリアルベースに常駐して情報収集や分析などを行い作戦立案、指揮を担うXIGの中核。主人公高山我夢もここの所属。

・石室 章雄
XIGの司令官。通称コマンダー。
現場には出撃せずエリアルベースより全体の状況を把握し指示を出す。が、そんな彼もガイアvsアグルの直接対決の時は自ら現場に赴いた。
卓越した指揮能力と洞察力を持ち、常に冷静沈着で指揮官としての能力は非常に高い。怪獣化させられた絶滅動物との戦いでは周りが戦いに迷う中、迷いなく己の職務を全うするなど指揮官の鑑。
劇中では写真が出るだけだが一児の父であり、父親の立場から我夢と我夢の両親の事を思いやるなど指揮官だけでなく人間としても良くできた人である。
時期は明確になっていないが我夢=ウルトラマンガイアである事にかなり早い段階で気付いていたと思われる。むしろ我夢がウルトラマンだと気づいたからXIG入隊を認めた可能性まである。この事について中の人は「石室がウルトラマンの正体に気付けたのは自分もかつてウルトラマンの光に触れた事があるから」という裏設定を作って演じていたとインタビューで語っている。先日行われたウルトラマンガイア20周年イベントでも会場で堂々と発言している事から半ば公式設定と化しているのかもしれない。
演者である渡辺裕之氏がウルトラマンガイア25周年を間近に控えた2022年に亡くなられたました。ご冥福をお祈りします。

・千葉 辰巳
エリアルベース常駐の参謀。正確にはXIGではなくGUARDの所属だが纏めて紹介される事が多い。
劇中では緊急事態にオロオロしている事が目立ち頼りない印象を受けるが彼の役割はXIGのお目付役だったりGUARDやXIGの存在に懐疑的な人達との折衝役と言った裏方仕事であり、XIGが存在出来ているのも彼の人目に見えない努力の結果である。また、通信機が使えなくなり混乱に陥る現場に居合わせた時には的確な指示で一人で現場を立て直す手腕を見せるなど指揮能力も決して低くはない。単に根源的破滅招来体が起こす超常現象が彼のキャパを超えてしまうのだろう。そしてそれに対応するのはXIGの仕事なので特に問題視される事はない。
我夢の難しい単語が並ぶ解説に真っ先に根をあげる人でもあり、我夢は度々注意されていた。その中でも「反物質で作られた私は女という事か?」は彼を代表する迷言である。
中の人はウルトラマンメビウス、ウルトラマンR/Bにも出演しており奇しくもその両方でウルトラマンの正体を知る人物を演じる事になった。

・堤 誠一郎
XIGの現場責任者。通称チーフ。
元々は航空防衛隊の中佐であり卓越した戦術眼を買われてXIGへと入隊した。
全体的な行動指針を決めるのは石室コマンダーだが、その指針に沿って現場の指揮を取るのが彼の仕事。使用する火器の選別や使用タイミングなど現場でしか分からない事に関しては彼に一任されている。
出撃する部下と必ず顔を合わせたり追放処分を受けた我夢が無茶をしない様に監視役を付けるなど部下思い。その一方で不器用な軍人であるため女性や子供の扱いが苦手。
一応彼専用の指揮官用XIGファイターもあるのだが彼は空母であるピースキャリーで出撃している。そして乗り手のいなかった専用機は我夢に目をつけられることになる。
中の人は後に別の特撮ヒーロー番組でハイテンションな誕生日ケーキ大好き社長を演じている。

・高山 我夢
物語の主人公にして我らがウルトラマンガイア。
世界中に生まれた天才児の一人で天才児達のネットワーク「アルケミースターズ」の日本代表。元々は大学生だったがガイアの力を得た事をきっかけに地球を守るために戦いたいと願いXIGへ入隊した。
その知識を活かして状況の分析と作戦立案などを行うアナライザーを務める。
正規の手段ではなく石室コマンダーの一存で入隊を認められた為に当初はXIG内でも彼の存在を疑問視する声があったが、結果を出す事で少しずつ受け入れられていった。
が、XIGが要注意人物として追っていた藤宮博也=ウルトラマンアグルと秘密裏に接触していた事からXIGのライセンスを剥奪されてしまった事もあった。
エリアルベースやXIGファイターに搭載されている浮遊システム「リパルサーリフト」は彼が開発したものであり、彼がいなければXIGは現在の形で存在していなかったと思われる。

・佐々木 敦子
XIGオペレーターその1。
勝気な性格だが幼い頃は病弱だったらしく内面は繊細。
我夢に対しては何かとお姉さんぶっていたが徐々に彼に好意を抱いていくようになる。我夢に悪い虫が近づいている事を察するとボールペンをへし折る。
かつてゲーセン荒らしとして名を馳せており、その経験が意外な所で役に立つ事になる。

・ジョジー・リーランド
XIGオペレーターその2。
能天気で明るいオーストラリアと日本のハーフ。その性格で我夢とは早い段階から打ち解けていた。が、我夢が無断でXIGファイターを改造している場面に出くわした時はちゃっかり口止め料を請求した挙句(不慮の事故とはいえ)我夢から口止め料を貰った事を敦子にバラしてしまった。

・鵜飼 彩香
XIGオペレーターその3。物静かな性格。
ほかの二人と違って彼女は非常勤オペレーターであり、敦子かジョジーの不在時にオペレーターを担当する。
出番は少ないが要所要所で活躍している。

ファイターチーム

XIGの主力となる空戦専門チーム。

三人一組で構成されている。予算の都合か番組後半ではチームで出撃してもリーダーだけが画面に映る事が多々あった。

チーム・ライトニング

防衛軍の若きトップガンを集めたチームで劇中で最も多く出撃したチーム。

・梶尾 克美リーダー
執筆者が好きすぎてXIGよりも先に記事書いちゃった人。なので記事を参照。

・北田 靖
チームライトニングのファイター2。よく落ちる人その1。
劇中では撃墜されている印象が強いが最終作戦ミッションガイアにて2機だけ残ったXIGファイターを梶尾リーダーと共に託されている事から腕前の程が伺える。

・大河原 聡志
チームライトニングのファイター3。よく落ちる人その2。
ガイアに対する仲間意識は誰よりも強く、彼のガイアへの想いは藤宮を失って孤独感に苛まれていた我夢を立ち直らせるきっかけになった。

チーム・ファルコン

防衛軍のベテランを集めたチーム。

危険な任務に率先して出撃するなど死に急いでいるかの様な言動が見える。

・米田 達彦リーダー
チームファルコンのリーダー。
経験に裏打ちされた操縦技術は梶尾リーダーにも引けを取らない。その為、ライトニングとファルコンで演習を行うと大体リーダー同士の一騎討ちになる。
我夢の判断ミスで重傷を負ってしまうが、その怪我をおして我夢に助言を与える人格者。

・林 幸市
チームファルコンのファイター2。
かつて米田リーダーに命を救われた事がありリーダーに絶対の信頼を置いている。

・塚森 亨
チームファルコンのファイター3。
仲間の為に死ねるならこの命は惜しくないと豪語する。
異なる宇宙では彼によく似た人が防衛チームの隊長を務め、ウルトラマンに変身していたらしい。

チーム・クロウ

女性のみで構成されたチーム。初期の頃は堤チーフが起用法に悩んでいた事もあって出番が少なかったが、初出撃で堤チーフが自分の価値観は古かったと考えを改める程に活躍してみせた。以降は出番も増えている。

・稲城 美穂リーダー
チーム・クロウのリーダー。
初期の頃は出撃の機会を得られないことから堤チーフに苦言を呈する事もあったが出撃機会を得られる様になってからは丸くなった。
我夢に怪獣が暴れる目的を問いかけるなど知的な面もある。

・三島 樹莉 
チーム・クロウのファイター2。
元々はファイター開発のエンジニアであったが機体に惚れ込んでパイロットに転向した経歴を持つ。

・多田野 慧
チーム・クロウのファイター3。
米田リーダーに好意を抱いており死にたがりな彼を心配していた。
中の人は平成三部作皆勤賞。

エキスパートチーム

空戦以外の専門チーム。

こちらも三人一組で構成されている。ファイターチームに比べ出番は少ないが要所要所で活躍した。

チーム・シーガル

レスキューを専門とするチーム。人命救助の他、消火活動などの二次災害阻止も担当する。神回請負人。

・神山 篤志リーダー
チームシーガルのリーダー。シーガルとしての出番が無いときはピースキャリーの操縦士を務める。
レスキュー歴は10年を越えるベテラン。パイロットとしての腕もファイターチームに引けを取らないぐらい高い。
演者はウルトラマンティガ、ウルトラマンがダイナ、ウルトラマンガイアと平成三部作ウルトラマンのスーツアクターを担当している。

・松尾 蓮二
レスキュー歴はまだまだ浅く神山リーダーに師事している。 別名「チム・シガル・マッツォ」。

・マイクル・シモンズ
陽気な外国人。
現場に赴く神山リーダーと松尾をシーガルフローターから支援する。

チーム・ハーキュリーズ

陸戦チーム。戦車タイプのビークルメカによる戦闘以外にも生身での白兵戦も得意とするガチムチ集団。

ひ弱な我夢を弟分のように可愛がりながらも、トレーニングルームで彼をシゴいている。

・吉田 悟リーダー
チームハーキュリーズのガチムチリーダー。
我夢に対し装備の積み込みという重労働を押し付ける事で我夢の肉体を鍛えつつ作戦指揮を担当する我夢に装備を把握させるなど思慮深い一面を見せた。

・桑原 孝信 
兵装に詳しいメカニック担当のガチムチ。だが白兵戦も他の二人に劣ることはない。
演者はウルトラマンティガパワータイプ、ウルトラマンダイナストロングタイプ、ウルトラマンガイアスプリームヴァージョンなど、平成三部作のマッチョな形態のスーツアクターを担当している。 

・志摩 貢
薄毛のガチムチ。
我夢のような知的な任務に憧れていた。その結果があれである。

チーム・マーリン

海戦チーム。チーム名は「マリン」ではなくカジキを意味する「マーリン」である。コマンダーも間違えてたけどね。
作中においては何度か起用が検討されたが出撃できたのは結局1回だけであった。
でも後期OP映像に毎回出てるので視聴者から忘れられる事はなかった。

・横谷 勝歳リーダー 
・今井 源太郎 
・巌均 悟

ぶっちゃけ隊員に個別の説明が付けられないほど劇中では空気。OV「ガイアよ再び」で海底を舞台にしたのは彼らのためではないかと言われている。

主な装備

・XIGコンバーツ
XIGの制服でセパレートタイプのいわゆる隊員服。
現場に出ないオペレーションクルーは違うタイプの制服を着用しているが、ジョジーは我夢とともにカナダに遠征したときに一度だけ着用した事がある。

・XIG-NAVI
いわゆる通信機。腕時計タイプで映像通信も可能。
おもちゃの出来は非常に悪い。

・XIGメット
戦闘用ヘルメット。従来の防衛チームと違い各隊員に所属チームのエンブレムと隊員番号がプリントされた専用の物が支給されている。
ぶっちゃけるとこれは撮影の都合であり、ただでさえ人数が多い中でフルフェイスタイプのヘルメットを被ると見分けがつきにくいのでエンブレムと隊員番号で誤魔化しているだけだったりする。

・ジェクターガン
隊員に支給される小型レーザーガン。最大で10連射可能。劇中ではレーザーの他に麻酔弾やグレネード弾も使用している。
梶尾はこれの扱いが下手だったが後に克服する。

主なメカニック

ピースキャリー以外の機体は全てコンテナ・ビークルと呼ばれる六角柱型の形状に変形する機構を持つ。これにより格納時の規格が全て同じになるので各機体ごとに発射口や運搬方法を分ける必要がないという利点があり、機体が変形する見応えのある発進シーンを演出する。変形機構に無理があり「どうやって乗り込んでんだこれ?」と言いたくなる機体もあるがそういった疑問は完全に無視された。

・ピースキャリー
大型輸送機。堤チーフが搭乗しシーガルの神山リーダーが操縦士を務める。
コンテナ・ビークルを三機搭載する事ができ状況に応じてファイターなどを輸送している。輸送機及び指揮拠点としての運用に重点が置かれている為火力は低め。

・XIGファイターSS
各ファイターチームのリーダーに与えられている青い戦闘機。
リーダー機という事で高機動戦闘用に設計されている。

SSに限らず全てのXIGファイターはリパルサーリフトで飛行している為、従来のジェットエンジンの航空機とは操作性が大きく違う。その為第1話で出撃したチームライトニングは我夢からファイターの使い方が違うとダメ出しされていた。

・XIGファイターSG
各ファイターチームのファイター2、ファイター3が搭乗する赤い戦闘機。
機動力はSSに劣るが両翼に大型のミサイルコンテナを搭載しているので火力は上。
コクピットへの搭乗の仕方と待機中のパイロットがどうなっているのかが非常に気になる機体である。

・XIGファイターEX
偵察、電子戦用に調整された特殊機体。
元々は堤チーフの専用機だったが彼が乗らなかったので我夢が勝手に魔改造を施し専用機にしてしまった。
我夢が搭載したサポートAIによって無人飛行できる為、我夢の変身のたびに墜落する事は無かった。

・MLRSバイソン
チームハーキュリーズが使用する戦車。
GBTスティンガーの配備によってハーキュリーズは使用しなくなったがGUARDにも同型機が配備されておりそちらで使用された。

・GBTスティンガー
チームハーキュリーズが愛用した高性能戦車。
乗り手共々非常にしぶとく行動不能に陥っても再起動する事が多い。
着地の際に大きな振動が起きるので周辺の物を倒してしまう。この為スティンガー被害者の会が結成されているらしい。

・シーガル・フローター
主にチームシーガルが使用するジャイロ機。XIGファイターに比べると戦闘力がなく速度では劣るが小回りが利く。GUARDにも多く配備されている様である。
変形機構から考えるに発進時は横向きに射出されていると思われる。

・セイレーン7500
チームマーリンが使用する小型潜水艇。
乗り手共々本編では1回しか出撃できなかった。









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