ウルトラマンの話

『ウルトラマン ニュージェネレーションスターズ』第12話「諦めない心 絆 -Unite-」 感想

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第12回

前回見たのは何度でも復活するヤプールの執念。終わりなき戦いに恐怖するユカはウルトラマンたちは辛くないのかと思いを馳せる。

だがエディオムは彼らは大丈夫と語り、その根拠としてあるデータを見せる。

てことで、今回はウルトラマンXにウルトラマンネクサスが客演した絆-Unite-の再放送。

去年のジェネスタではネクサスのことにまるで触れなかったけど、今回は客演回を丸々再放送。去年はツブイマのネクサス配信も始まったけど、ここ一年でなにか問題が解決したかね。

気合い入りまくりの客演回

今回再放送された絆-Unite-。これはネクサス初のゲスト出演回で(ノアとしてはゲスト出演済)ということで、至る所にネクサスオマージュが散りばめられた制作陣の愛と気合の籠もった一作となりました。

ざっと並べるだけでも、放送短縮の影響でテレビ本編に未登場になってしまったスペースビースト「バグバズンブルード」の登場。怪獣の出現場所がネクサスの始まりにして終わりの舞台となった新宿。女性の副隊長がネクサスに変身。変身する前に遺跡の夢を見る。巨大なウルトラマンが小型怪獣を拳で叩き潰す。メタフィールドを展開しての戦闘。主人公孤門一輝役だった川久保拓司氏がゲスト出演してウルトラマンに変身しない。最後の諦めるな。ネクサスを担当したスーツアクターがネクサス放送当時にネクサスを担当していた寺井大介氏。担当監督はネクサスにも監督として参加していた「阿部雄一」監督。と、かなりのネクサス要素が詰め込まれている一作。

ウルトラマンXって私がウルトラマンリアルタイムに復帰した作品で、当時はまだ過去作を順々に追っていたところだったからネクサスは断片的にしか知らなかったんだけど、それでも当時心が震えたのを覚えている。ネクサスを全話見た今となってはこのエピソードにどれだけの思いが込められているのかものすごく伝わってくるね。

また、ざっと上げた要素にも裏話もあるようで、元々メタフィールドは使う予定が無かったものの、監督の強いこだわりにより急遽メタフィールドの出現が決まったとのこと。でもって、ウルトラマンXのスタッフの中にオリジナルのメタフィールドに関わったスタッフが参加していたというミラクルもあって可能な限り当時のメタフィールドが再現されたとのこと。また、そんな阿部雄一監督はウルトラマンXの頃にはカタカナの「アベユーイチ」名義で活動していたものの、今回ネクサスの客演回ということでネクサス放送当時の本名名義「阿部雄一」をこのエピソード限りで使用するという。だからウルトラマンXの中でも他のエピソードはカタカナ名義なのにこのエピソードだけ本名名義なんだよね。だからなに?って話に思われるかもしれないけど、それだけネクサスという作品や放送当時に思い入れがあるんだなって思う。

なお、このエピソードの放送日にネクサスのメインライターにしてシリーズ構成だった長谷川圭一氏がネクサス出演メンバーたちとリアルタイムで鑑賞。感極まって酒が進みまくって飲みすぎたそうな。

ネクサスという作品が今もファンだけでなく、制作陣にも愛されていることがよくわかりますなぁ。

ウルトラマンになるということ

ネクサスの客演ばかりに目が行きがちなエピソードだけど、同時に橘副隊長のキャラクターの掘り下げも行われていて、前々から存在は知られていたものの姿を見せなかった副隊長の旦那さんが登場。まさかそれが孤門だとは思いもしなかった(まぁ孤門では無いんだけど)。

また「突然ウルトラマンの力を手に入れてしまったらどうなるか」「ウルトラマンになるとはどういうことか」ということを主人公以外の視点から描くという中々珍しいことをしているお話でもある。主人公はウルトラマンの力を手に入れたことを誰にも言えなくて隠してしまうけど、副隊長はすぐに自分がウルトラマンになったことを周りに明かして、普段の冷静な姿からは考えられないほどに動揺しているのが印象的だった。それでもこの世界ではウルトラマンの先輩でもある大地に諭されて冷静な頭で考えた結果、ウルトラマンの力を受け入れて、ウルトラマンになるとはどういうことかの答えを見つけて、最後はネクサスとのつながりを通して絆を知る。そして一日だけウルトラマンだった副隊長の経験が大地へと受け継がれて。ネクサスでは受け継ぐということが大きなキーワードだったけど、それをしっかり踏まえた素晴らしい終わり方だった。でもってこの次の回で大地がエックスだってバレるっていうね。

一方でこれまで登場したゲストウルトラマンたちから自分たちの世界にもウルトラマンエックスに変身している人がいるってことを推測していた事が判明したのも面白い。これまでの作品だと「ウルトラマンは人間が変身している」なんてことはそもそも知られてなかったから突拍子も無い考えで一蹴されるんだろうけど、この世界では人間がウルトラマンに変身するっていう実例があったからこその推測だね。もっとも、その変身者が自分の部下だとは全く思っていなかった模様。

あと地味に大地がバグバズンブルードに対して駆除するしか無いって判断するのいいよね。怪獣との共存を目指している大地だけど、決して理想論だけで突っ走らないで現実を見据えた行動が出来るのがいいよなぁって。

次回

次回はヴィランの特集。ベリアル、トレギア、ザギ様、そしてジャグラー。

悪役にも魅力的なキャラは多いからなにげに悪役特集は楽しみでもある。

そして、これはついにユカは出会ってしまうのではないか。オーブ時代の濃いジャグラーに。









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