ウルトラマンの話

カプセル怪獣

2018年5月25日

この記事は2018/05/25に書いたものです。

概要

カプセル怪獣とはウルトラシリーズに登場するモロボシ・ダンことウルトラセブンに使役される怪獣の事です。

円谷プロは初代ウルトラマンの大ヒットによって「正義のヒーローvs悪の怪獣」という構図が確立させました。その流れを汲んだ新作ウルトラセブンにおいて円谷プロは新しい怪獣の描写に挑戦します。

それが「正義の味方」で「正義のヒーローに使役されるカプセル怪獣です。

これにより怪獣=悪という先入観を見事に打ち壊した他、強大な存在である怪獣を使役するという新しい試みは多くの子供達の心を鷲掴みにしました。

主なカプセル怪獣達

・ウインダム

©円谷プロダクション 「ウルトラセブン」より

第1話に登場した史上初のカプセル怪獣。モビルスーツ?それはウィンダムだ。

メタル星という星の出身でロボットのような姿をしている。生物と思われるが電子頭脳を積んでいる描写もあってハッキリしない。主な武器は額から放つレーザー光線。

スーファミ版ゲームで見せたDO☆GE☆ZAは多くのプレイヤーの腹筋を破壊し、某課長も挑戦の中で「土下座!?」とツッコんでいた。

・ミクラス

©円谷プロダクション 「ウルトラセブン」より

バッファロー星出身のカプセル怪獣。怪力を武器として戦う3体の中では一番タフな奴。バッファロー星は広大な海が広がる星でセブンも時折泳ぎに訪れているらしい。だからなのかは不明だが電撃に弱いという弱点がある。

・アギラ

©円谷プロダクション 「ウルトラセブン」より

中盤に登場したカプセル怪獣。俊敏性を武器にして戦う。アニマル星出身でありトリケラトプスのような外見をしている。高い知能を持っているという設定もあるが、にせウルトラセブンに繰り出された時は相手が偽物だと理解できず倒されたり、書籍においてはダンから「ミクラスやウインダムと共に戦えるほど知性がない」と言われてしまったりで、ファンからはむしろアホの子と思われている。

アニメ「怪獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜」においてはこの3人が中心人物として登場。特にアギラはラブライブ!の星空凛役で(投稿者的にはてれび戦士として)知られる飯田里穂氏がキャスティングされて主人公に抜擢されました。

ちなみにアギラが主人公に抜擢された理由は「カプセル怪獣で一番不遇だったから」。泣けるぜ・・・。

©円谷プロダクション 「怪獣娘」より
左からアギラ、ウィンダム、ミクラス

カプセル怪獣の名の通り普段はダンが所有している小型のカプセルに納められています。カプセルの中に閉じ込めるとかヒデェと思われがちですが、カプセルの中は入っている怪獣に合わせて環境を整えてくれる上に時間の経過を感じなくなるぐらい快適との事。

ダンはカプセルは5個所持していたのですが登場した怪獣は3体だけ。残り2つの内1つは作中で一切触れられる事がなく空のカプセルだとも言われています。

もう1つの方ですが、こちらは宇宙人が作り出した異空間の中で使おうとしたのですがその空間の中で紛失してしまいます。宇宙人はセブンによって倒されて異空間も消滅してしまったのでカプセルがどうなったのかは不明。使おうとしたことから中に怪獣が入っているのは間違いないのでこの怪獣の安否が気になるところです。前述の通りカプセルの中は快適なのでカプセルさえ無事なら今も快適空間の中でニート生活を送っているのかもしれない・・・。

カプセル怪獣自体は暴走や反逆の危険性を考えてかセブンよりも遥かに力の劣る怪獣たちが選ばれているので劇中での活躍は完全にセブンの前座。呼び出されるのも事情があってダンがセブンに変身できない場面ばかりなのでダンとしても時間稼ぎの為に出している節があります。

また、電子機器に異常をおこす物体の調査に電子頭脳を持つウインダムを派遣したり、電撃を操るエレキングに対して電撃が弱点なミクラスをぶつけたりとダンの采配にも疑問符がつく事があったりで残念ながらウルトラセブン本編では勝ち星なし。彼らの活躍は後のウルトラマンメビウスやウルトラ銀河伝説まで持ち越しとなります。

ちなみにウルトラマンレオの時代ではダンは一切カプセル怪獣を使用しておらず「変身できないならカプセル怪獣で援護してあげればいいんじゃないの?」と多くの視聴者にツッコミを入れられましたが、これについてはカプセル怪獣の使役にも変身アイテムであるウルトラアイの力が必要でウルトラアイが壊れてしまった状態ではカプセル怪獣が使えないと説明されました。

が、セブン本編でもウルトラアイを盗まれた状態で使用していたり、ウルトラ銀河伝説でもウルトラアイが力を失った状態で使用しているので、これはレオの時代に作られた後付け設定にして現在では生きていない死に設定と思われる。

オマケ

・セブンガー

©円谷プロダクション 「ウルトラマンレオ」より

ウルトラマンレオにおいてダンが使役した怪獣。だが、前述の通りカプセル怪獣が使えない状況であった為、カプセルではなく怪獣ボールというボールに格納されていた。

ウインダムと同じくロボット系怪獣だがロボットという感じのウインダムと違いブリキのおもちゃのようなダサい外見をしている。

カプセル怪獣と違って高い戦闘力を誇っておりウルトラマンレオとウルトラマンジャックが苦戦した二面凶悪怪獣アシュランを一方的に叩きのめした。

が、連続稼働時間は僅か1分という短さでアシュラントドメをさす前に時間切れとなり撤退。更に一度使うと50時間使用できないというウルトラマンジードやスイカアームズもビックリな燃費の悪さ。その上で格納されているボールがラグビーボール程の大きさで取り回しも最悪使い勝手が悪すぎる為にその実力に反して一度しか使われなかった。せっかく出したのに出番がないという意味ではに通ずるものがある。ていうか、シルバーブルーメ襲撃の時に使っておけば隊員達の脱出時間ぐらいは稼げたんじゃないの?

余談

「カプセルの中に怪獣を格納する」。

このアイデアにインスピレーションを受けたのが株式会社ゲームフリークの田尻智氏であり、そんな彼が生み出したのが日本が世界に誇る大ヒットゲーム「ポケットモンスター」です。

ポケモンは日本のゲーム業界、特に携帯ゲーム部門を大きく動かしたタイトルなのでカプセル怪獣が無かったらゲーム業界も少し違った形になっていたのかもしれませんね。









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