雑談

史上最速で採血が終わった話

血管が細い男

突然だが、私INABAは血管が細い。

いや、自覚はないのだが細いらしく毎年の健康診断を始め採血の度に担当の看護師さんが頭を抱えている。

大抵、最初は若い人がやってきて腕を確認した後にギブアップ、ベテランと思われるおばちゃんにバトンタッチ。しかし、おばちゃんも首を傾げ最後は血管が細い人用の特別な針に交換して採血。これが毎年の健康診断で起こるいつもの流れである。

中には勇猛果敢に普通の針で挑んでくる人もいるのだが上手く血管に刺さらずシリンダーに血が登っていかないから刺し直し。なんてことも当たり前。

とりわけ印象に残っているのが、7~8年前ぐらいに地元の医者に「薬出しますけどこの薬が人によっては血液に副作用を出すことがあるんで採血させてください」と言われ、その採血の際に

看護師さん「左腕を出してください」→左腕を出す→看護師さん確認

看護師さん「うーん、右腕に変えていただけますか?」→右腕を出す→看護師さん確認

看護師さん「やっぱり、左腕を見てもいいですか」→左腕を出す→看護師さん確認

看護師さん「やっぱり右腕を・・・」

なんてこともあった。この時は流石に我慢ができなくて「もういいです!採血しない薬にしてください!」とキレてしまった。あの看護師さんには申し訳ない事をしてしまった。

今年の健康診断

さて、本日健康診断があった。

諸事情からいつもの場所ではなく違う場所で健康診断を受けることになり、採血の時間がやってきた、

呼ばれて行ってみるとそこにいたのはおそらく20代後半かな?という若い看護師さんだった、
しかも採血前確認の声がどことなく硬く緊張しており、新米さんということがよく分かる。そんな人だった、

こうなると長年の経験から考えることは2つ。すなわち目の前の看護師さんが「即座に撤退するタイプ」か「とりあえず挑んでみるタイプ」か。
前者であれば即座にベテランが出てきてコチラの被害は最小限に抑えられるが、後者の場合は2~3発は針を入れられる覚悟をしなくてはならない。

そして残念なことに、この人は後者であった。

しかもかなりの速攻型であった。

看護師さん「利き腕じゃない腕を出してください。」→腕を出す→ゴムを巻かれる→クィックィッ(刺す付近を少し触る)→看護師さん「チクッとしますよー。」

INABA(え”っ”!?ロックオンそんな短時間でいいんですか!?しかも普通の針で!?)

ブスッ!(針が刺される)

INABA(馬鹿な!一切迷いがないだと!?だが、長年の経験から分かっている!このパターンの場合はシリンダーに血が登らず刺し直しになるのだ。今に刺し直しに・・・)

INABA(シリンダーに血が溜まっているだと!?)

INABA(馬鹿な!毎年看護師さんを悩ませてきたこの血管を、何の小細工もなく、一切の迷いなく、一撃で決めてきただと!?)

INABA(この看護師さん天才か!?)

などという私の心の驚きはつゆ知らず、つつがなく採血を終わらせた看護師さん。

記憶のある限り、最速で終わった採血であった。









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