ウルトラマンの話

ウルトラマンブレーザー 第4話「エミ、かく戦えり」 感想

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第4話

今回はメインコンビから交代して辻本監督の登場。

そしてエミのメイン回。

出現し続ける軟体怪獣レヴィーラとそれに対抗できる殺菌剤の闇に迫る。

エミ

考えてみればメイン回なのに活躍を描いただけで内面の掘り下げはまるでされていないんじゃないか。

17歳から諜報隊員をやっていることは分かったけどそれだけ。でも本来なら学生の年齢から諜報隊員やってるってのはなにかありそうな感じだな。世の中に偶然なんて無い。っていうリアリストなところもこの若さで辛い経験してるんだろうな。っていうのが伝わる。なんか抱えてそうだな。

調査の中止を宣言した隊長に感情的になるところで、お?本来の姿が見えるか?と思ったけどこれ全部演技なんだよね。ほんと、明るく見えて自分の深いところを見せないミステリアスな感じ。今後その裏が明かされることはあるのか。

最後にゲント隊長に「感謝」の花言葉を持つガーベラを送る。直接言葉ではない感謝の気持ちを伝えるのもなんかいい感じやね。この時、隊長の家族に。って言ってるから隊長のご家族は生存しているし離婚しているとかもなさそうね。ただ、前回の結婚指輪をはめる隊長が重い空気だったから家庭に問題は抱えてそうなんだよな。

マッチポンプ社長

エミが潜入調査した化学企業ノヴァイオ。

レヴィーラに対抗できる手段がこの会社の作る殺菌剤しかない。とかマッチポンプの匂いがプンプンする上にレヴィーラと遺伝子情報が一致する人工クリオネを孫会社が培養している。なんて事実まで発覚してマッチポンプやろこれ。って思ってたら案の定だったという。

ただ、面白いのはこういう話だと金儲けとか誰かを見返したいとか、ウルトラマンだと宇宙人が地球侵略を企てているとかそういう展開になることが多いけど、そういったことは一切なくて宇宙人も絡んでなくて目的は金ではなく名声。凄いぞ!って言ってほしいという自己顕示欲。自分が取り上げられた新聞記事をファイリングしてたり、そのファイルの名前が「オレの2020」だったり、自分が表紙を飾った雑誌を額縁に入れて飾っていたり、思えば自己顕示欲は最初から示されてたんだな。

自己顕示欲でとんでもないマッチポンプをやらかしたものである。というか愛染社長とそっくりなのかこの人。もうちょっと若かったらバカッターやらかしてそう。同時視聴の時にリスナーさんに言われたのが、SNS時代の悪役。ということ。SNSで自己顕示欲を満たそうととんでもない事をする人が増えた時代を反映しているってわけか。特撮は時代を映す鏡だと思っているんだけど、こういうところがまさに。って感じよなぁ。

でもって、愛染社長は自分で怪獣を生み出して自分で倒すっていう後始末を考えていたけど、このマッチポンプ野郎はレヴィーラが耐性を持って殺菌剤が効かなくなったら更に強力な殺菌剤を作るっていう血を吐きながら続ける悲しいマラソンをやるのかと思ったら、そのレヴィーラを放置して別の国に新たなレヴィーラを撒いてそっちに殺菌剤を売って活躍する。まさかの後のことを一切考えない焦土作戦。この後始末を考えずに自己顕示欲のままに進んでしまうってのも今の時代を反映しているのかな。

軟体怪獣レヴィーラ

今回登場の軟体怪獣レヴィーラ。

元々は隕石に付着していた宇宙生物をマッチポンプ野郎が密かに持ち出して培養。怪獣化させたという元は宇宙生物だけど地球人が生み出した怪獣というなんとも罪深い存在だった。

しかも、その存在は一人の人間の自己顕示欲を満たすためだけに存在しているんだからな。意図的に弱点を用意され、どれだけ暴れても必ず帰ってくるように帰巣本能を持たされ逃げ出すこともできない。そう考えるとレヴィーラも人間のエゴの被害者なのでは?人工クリオネと合成することで攻撃力を高めたって言ってたし、本来の宇宙生物はそこまで害のある存在ではなかった可能性もあるしね。

正直、培養されているレヴィーラのカプセルを見た時の感想は「許せないわよねぇ」だった。

液状化から復活できる再生能力を武器にブレーザーを追い詰めていたのは面白い。ただ、液体化できる怪獣ってことで最後は液体怪獣は凍らせて砕く!というシリーズのお決まりを活かした液体窒素ぶっかけからのスパイラルバレードで粉砕。培養されていたレヴィーラは処分されたのかな。あれだけ大量にあると誰かが持ち出しているとか、元々細胞から作ってるからその技術を盗まれてるとかありそうだけど、今後の再登場はあるんだろうか。

ブレーザー

ゲント隊長の危機にすかさずブレーザーブレスを出してくれるブレーザーくん。

しかし、真横にエミがいるのだ。早すぎるのだ。もっと空気を読んでほしいのだ。ブレーザーとしては人間の都合なんてお構いなしだもんな。正体バレたくないってのはゲント隊長の問題だし。

M78星雲人だったら正体バレちゃいけないって掟があるから空気読んでくれるんだけどね。おかげで怪獣の目の前でゲント隊長はエミとコントをする羽目に。

でも、今後ゲント隊長とブレーザーの相互理解が進んできて空気読んでくれるようになったら面白いよね。

そして第一話の野蛮な感じや第二話、第三話のおもしろ要素もなく今回は王道的なウルトラマンの戦いをしてくれた印象。ていうか、感覚が麻痺してるけどウルトラマンって本来はこんな感じだよなぁ。普通が珍しく見えてしまう不思議。

スパイラルバレードがまともな投げやりとして使われたのが随分久しぶりな気がする。

SKaRD

今回はエミのメイン回だったから他の活躍は控えめだったけど、レヴィーラの生態を調べて人工クリオネとの関係性を見つける副隊長。アースガロンを操縦し見事にブレーザーの危機を救ったアンリ。レヴィーラに対応するための新兵器を開発し自ら使用したヤスノブ。

そして、エミの経験や直感を信じて託したゲント隊長。

尺は少なめながらもそれぞれの個性で活躍しているのが印象的。今回ついにブレーザーとアースガロンが共闘したしね。飛んでいくブレーザーに驚くアースガロン可愛い。でもあれって操縦士ているアンリがああいう動きをやっているってことなんだよね。やっぱり可愛い。

あと、液体窒素をぶっかける作戦の時にアンリが隊長じゃなくて副隊長に許可を求めていて、副隊長も隊長に確認取ること無く指示を出していたところを見るに、現場指揮はアースガロンが第一って感じなんだな。

現場ではアースガロンの機長が最高指揮官って感じで階級よりもアースガロンに乗っている人の判断を優先する感じなのかな。場合によっては隊長が副隊長の指揮下に入るってこともあるのかも。この体制にしておけば隊長が作戦時にウルトラマンに変身しても指揮系統はなんとかなりそうだしね。

次回

次回は1000年の眠りから目覚めた山怪獣ドルゴを巡るお話。

部隊はアンリの故郷で幼なじみも登場する模様。てことは次回はアンリのメイン回だね。しばらくメイン回が続くんだろうか。

新兵器のレールガンが配備されるみたいだけど、これをアースガロンが肩に乗っけることになるんだろうか。にしては大きい気がするからこれを小型化改良してアースガロンに。って感じかな。









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