ウルトラマンの話

XIGファイターEX

2018年11月30日

この記事は2018/11/30に書いたものです。

©円谷プロダクション 「ウルトラマンガイア」より

以前XIGの記事を書いたんですが他とのバランスを取る為に書きたくても書ききれなかったところがあるので今回は主人公専用機XIGファイターEXの紹介です。

XIGファイターEX

全長12m 最高速度マッハ8  

EXはエキサイターと読むので正式名称はXIGファイターエキサイターとなるが、劇中では正式名称で呼ばれる事は無い。ついでにオモチャや各書籍でもファイターEXと表記される。

レーザー砲などの武装は積んでいるが戦闘用ではなく偵察や電子戦に重点を置いた機体。元々は現場指揮官である堤チーフの専用機として配備されていた。

しかし、堤チーフはエリアルベースで指揮を取るか現地に赴く場合でも大型輸送機ピースキャリーに搭乗するので本機を使用しておらず乗り手がいない状態であった(前線指揮拠点として考えた場合も本機よりピースキャリーの方が優秀)。

そんな本機に目を付けたのが主人公高山我夢である。

彼はこの機体に様々な魔改造を勝手に施し強引に自分専用機にしてしまったのである。

防衛チームの装備開発の根幹に関わる、ウルトラマンへの変身アイテムを自作するなど歴代主人公初の事をやってきた我夢であるが他人の機体を勝手に専用機にしてしまったのは後にも先にも彼だけである。

普通に考えれば大問題であり何かしら処分をされてもおかしく無いのだが、勝手に改造している現場をジョジーに見られて口止め料を請求されたぐらいで特に処分などは描かれていない。

元々乗り手がいなかった事やこれによって我夢が現場でより詳細な分析ができる様になったので害より利の方が多かった事が考慮された結果なのだろう。

機体、パイロット共に非戦闘要員なので戦闘に参加する事は稀。

サポートAI PAL(パル)

©円谷プロダクション 「ウルトラマンガイア」より

我夢が施した魔改造の中でも特に大きいのがサポートAI「PAL」の存在。

元々ファイターには機体を外部から制御できるリモートフライングシステムが搭載されているのだが、我夢はリモートシステムをこのサポートAIに内部から制御させる事で単機での無人飛行を実現させたのである。

これにより我夢がウルトラマンに変身した後もファイターEXは飛行を続ける為、周囲にはウルトラマンと自分が同時に存在している様に見せる。早い話が自分がウルトラマンだと疑われない為のアリバイを作る事ができるのである。

ついでに主人公が変身する為には搭乗機が撃墜されなければいけないというシリーズのジンクスをも打ち破る画期的なシステムでもある。防衛チームのお財布にも優しい。

それ以外にもウルトラマンとしての戦いで消耗した我夢に変わって機体をエリアルベースまで帰投させて我夢はその道中に休息をとるという使い方もされた。

オペレーションは音声入力によって行われており、自己判断の能力も備えているので細かい指示を出さなくても「頼んだぞ」とか「任せたよ」と言うだけでオートパイロットモードへ移行してくれる。

当初は「PAL」という名称は無く我夢も「EX」と機体に呼びかける様な使い方をしていたが話の中でPALという名前やファイターEXをデフォルメしたヒカリアンみたいなビジュアルが判明している。

そんなPALの真価が発揮されたのが第50話である。

根源的破滅招来体が送り込んできた最終兵器にして本作のラスボスである「破滅天使ゾグ」の圧倒的な力の前にガイアとアグルの二人のウルトラマンは敗北。

我夢と藤宮は敵の目の前で変身解除に追い込まれる絶体絶命のピンチに陥る。

その状況でPALは我夢を救うべく無人のファイターEXを自らの意思で発進させゾグに攻撃を仕掛けたのである。

パイロットが居るはずのない無人の戦闘機が単独で飛行し攻撃を仕掛けるその姿にXIGのメンバーは驚愕し、元々我夢がウルトラマンであることに気付いていた石室コマンダーも驚きを隠せなかった。

さすがに二人のウルトラマンを倒せる力を持つゾグが相手ではなす術なく撃墜されファイターEXと共に塵となってしまったPALだったが、最終回で我夢のパソコンの中に復活していた事が確認され視聴者を安堵させた。

余談 

本編の後日談を描いたOV「ガイアよ、再び」では根源的破滅招来体との戦いで大きな被害を被ったXIGの再編の様子が描かれたがその中にファイターEXの姿は無かった。

本編の最終回で我夢はXIGを退役しているので作り直したところで今度こそ乗り手が誰もいないという判断があった事は想像に難くない。









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